フードを食べない猫の食欲をアップさせるには

猫がフードを食べてくれない…猫を飼っている人なら経験することです。
まずは原因を探りましょう。
今回は、食べてくれない原因と、市販のキャットフードに一工夫して食べやすくしてあげる方法をご紹介します。

キャットフードを食べてくれない原因を考える

まず、改善できることからチェックしましょう。以下に挙げたことに心当たりはないでしょうか。

好みの問題

まず、最近フードを変更しなかったでしょうか。「味にうるさい猫用」のドライフードも売られているほど、猫は美食家で、慣れたものが変わることを嫌うとされています。
お気に入りだったキャットフードから急に他のものに変更した、ドライフードからウェットフードに変えた、またはその逆などが食べなくなった原因のひとつと考えられます。
また、ドライフードは開封後1ヵ月程度は品質が保証されますが、保管に気をつけないと風味が飛んでしまいます。
猫の食事は臭いが最重要なので、正しく保管できているか今一度見直しましょう。
ウェットフードは開封後の劣化が早いいので、お皿にいつまでも出しっぱなしにしない様に気をつけましょう。

部屋の温度、体調

夏場は猫もバテてしまい食欲が減退することがあります。室内飼育している猫は特に要注意です。部屋を涼しくしたら食欲が戻ったという話がよくあるので、室温調節はしっかり行いましょう。
また、猫には食欲周期というものがあり、一般的に春と秋には食欲が増します。

病気

病気が原因で食べられないこともあります。口内炎や歯周病などがないかチェックしましょう。また、風邪や腫瘍などで鼻が詰まっていると匂いが感じられなくなり、食欲がなくなることがありますので、早めに獣医師の診断を受けましょう。

警戒している、またはストレスを感じている

野良猫を保護した、新しい猫を迎えたなどの環境の変化、避妊去勢手術から帰ったばかりのときなど、ストレスが原因で食べないこともあります。

発情期

猫の発情期はすさまじいものです。食事どころではありません。

環境を改善する

心当たりがあれば原因を取り除くことで猫の食欲が戻ってきます。

  • フードを変更する際は7日以上かけて徐々に切り替える
  • 室温、湿度は快適に(室温20~28℃前後・湿度40~60%前後が目安)
  • 手術後や新しい猫を迎えた時などは食べないことも普通
  • 24時間以上食べないときは早急に獣医師に相談(ぽっちゃり猫、子猫の場合は12時間をめどに)

食べさせるためのヒント

上記のような理由がないときは、食欲アップの手助けをしてあげましょう。
猫は犬と違い雑食性ではないので、フードの種類も限られてきます。
しかし、工夫することで猫の食いつきをよくする方法はいくつかあります。

猫用のふりかけ

猫用のふりかけというものが売られています。にぼし、まぐろぶし、かつおぶしなど、おなじみの魚系から、馬肉のそぼろ、ハナビラタケの粉末などといったものまで、最近ではバラエティーに富んだラインナップが見られます。
ハナビラタケはβグルカンを含む健康食品です。βグルカンは霊芝やアガリクスなどのキノコにも含まれている成分で、制癌作用があります。

猫もおじいちゃんおばあちゃん世代になってくると食が細くなります。
飼い主はいつまでも飼い猫の健康を願いたいもの。そんなときに、ふりかけを少しかけてあげるのもよいですね。
なお、猫用ふりかけの多くは子猫には向かないので注意しましょう。

鶏のささみ

手に入りやすいので重宝します。ゆで汁はスープとしてドライフードにかけてふやかして、ゆでたささみはこまかくほぐしてあげると食べやすく栄養もとることができます。コツはお鍋にふたをして余熱で火を通すこと。柔らかく仕上がります。
人肌ぐらいに冷ましてからあげてください。病気の時も役に立つ方法です。

ウェットフードは少し温める

猫は香りに敏感なので、食事は少し温めてあげると匂いが立って食欲が増すようです。野生のころの名残で、「仕留めた獲物の温度」つまり人肌ぐらいがちょうどよいようです。

お皿の位置を高くする

少し高めに配置して食べやすい高さにしましょう。体を曲げづらいシニア猫は特に食べやすくなるでしょう。ヒゲに食器が当たることを嫌うのであまり深い食器は避けたほうがよいです。

今回は猫がキャットフードを食べない場合に、飼い主さんができることのヒントをまとめてみました。
病気をかかえた猫やシニア猫はどうしても食が細くなるもの。猫と美味しく楽しく暮らせるように工夫してみてくださいね。